【平成25年6月7日】OIVエノログの定義が改訂されています。

予てより、国際エノログ連盟ではO IVのエノログ定義が実情に合わないと指摘し、案を作成してOIVに改訂を提案していました。このたび6月7日のOIVブカレスト総会でこの提案が議決され、O IVホームページにアップされました。

決議された具体的な内容を以下に要約しました。

OIV 決議 (OIV-ECO 492-2013 ) (Bucarest le 7 juin 2013)

エノログの定義とその役割に関する定義
関連決議 : Ljubljana 7/76 エノログの定義
OIV OENO 2/91 エノログに対する高等訓練
OIV OENO 2/92 エノログ訓練
OIV ECO 1/2004、ECO 2/2004、ECO 3/2004、ECO 4/2004、ECO 5/2004

必要能力に関する要求水準の定義

 

OIV総会は決議7/76の<A:エノログの定義>と<B:エノログの役割>の項を廃止し、提案されていた定義を採択しました。

同時にメンバー国に対しては、大学レベルでの高等教育を数年以上受け、修了し、能力を獲得した者だけをエノログとするように勧告しています。

エノログの定義と役割

第1章      ブドウ栽培

 ・畑の植栽や栽培管理に関与し、毎年のブドウ熟度の状況を把握しながら収穫時期を決定

 ・ブドウ品質指標の評価

第2章      ブドウ加工、ワイン生産

 ・ワイン製造場の設置、生産設備、機器の選択への積極的な関与

 ・各工程個別操作の効果的な選択とワイン醸造に関わる全ての操作の管理

 ・OIV規定を始めとした国内外の定めへの適合

 第3章 生産管理

・製造から消費までの各段階での分析管理、結果の解釈及び対応

・国内、国際的基準の遵守並びに、全工程及び製品の品質に関する責務

・製品のトレーサビリティ、食品安全性、消費者健康の保証

・全ての行為の環境との調和重視

 

第4章     販売、マーケティング
・製品に関してマーケティング面からの意見提示
・関係者への助言と規範的考動
・販売状況の解析、消費者嗜好に沿う改良策の立案

 

第5章     解析、要約

・収集データの解析、総括、管理
・倫理的、経済的、社会的、環境的、技術的な面を熟考し、要求適合方策の立案

以  上