国際エノログ連盟の2014年春季総会が、スペイン・ヘレスで開催されました。
今回は、スペインエノログ協会をホストとして、第16回スペインエノログ大会とセットで開催されています。

開催日:2014年5月25日(日) スペインエノログ大会
     2014年5月26日(月) 国際エノログ連盟総会

国際エノログ連盟春季総会
 フランス、イタリア、ドイツ、スイス、ギリシャ、チリ、アルゼンチン、スペインなどからの出席で、総会構成数23の内18代議員の出席を得て総会は成立しました。日本からは、部会役員の村上氏を派遣しています。
 主として論議された議題は、
①世界最優秀若手エノログコンクール、
②国際エノログ連盟後援ワインコンクールについてでした。

①については、エノログはソムリエなどと異なり訓練に時間が必要なため、何人もの若手エノログが頻繁に生まれてくるわけではなく、コンクールの狙いは理解しても実際の開催は困難であろう、との意見がありました。フランスなどがこの理由から開催に反対し始めています。日本は、エノログの地位向上などの理由で開催には賛成していますが、欠席者などの意見も聞くことになっています。

②は何年か前から論議されており、UIOEでは後援コンクールの規定も策定しています。国際ワインコンクールの多くを主催しているVinofed がUIOE後援を求めなくなったので、後援コンクールの数は減少しています。このような背景から、論議はこのような規定で徐々に後援コンクールが減少し、UIOEの存在感がなくなるのではないかといった心配も出されました。商業的コンクールとの識別のためにも努力を続けるべきだということになりつつあります。

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第16回スペインエノログ大会
  国際エノログ連盟春季総会の前日(5月25日)に同じくヘレスで第16回スペインエノログ大会が開催されました。国際エノログ連盟総会出席者はこちらの大会にも参加しています。大会は、一般講演として最近の乳酸菌利用、ワイン製造工程中の酸化制御の2題ありました。
 また、国際エノログ連盟からは、会長がスペイン協会に望むものを講演し、チリ代表者が南米のワイン生産国と状況について報告しています。
 論議は、スペイン協会から国際エノログ連盟の公式言語であるフランス語に加えて、スペイン語も認めてもらえないかが話されました。現状では連盟加盟国数や実態を考えると、フランス語を変えることは困難であるが、実務上は通訳等で対応していくことが確認されています。
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